J.ベンサム『クレストマティア学校』の構図(2)—モニトリアル・システムの適用—
J.ベンサムの『クレストマティア』学校構想分析の続きである。その学校の管理原理としてモニトリアル・システムが全面的に取り入れられていることを示し、その意味を問おうとした。特に彼の人間観と関連づけることによって、情念に支配された人間が同時に秩序の再生産装置となる仕組みをモニトリアル・システムが孕んでいたことを示し、しかもそれが当時の統治戦略にも適合的であったことにも言及した。
研究室紀要
東京大学大学院教育学研究科教育学研究室
(第25号
1999