Genealogy of Self-Expression: A reappraisal of history of art education in England and Japan (自己表現の系譜学—イギリスと日本における美術教育再考)
ヨーロッパ教育学会での発表をもとに、「文化的学習」という観点から美術教育の歴史について論じたものである。イギリスと日本における美術教育の歴史では、目と手の訓練から自己表現へというのが通説である。これまでの先行研究においては、その転換点に、J.ラスキンと山本鼎が位置づけられてきたが、ラスキンは自然神学的立場から自然の観察を促し、山本鼎は美術家の視点を美術教育に導入することを目指していたことを明らかにして、これまでの研究を問い直した。
Paedagogica Historica,(国際教育史学会学会誌)
Online
Vol.53
No.3
2017