J.ベンサム『パノプティコン』再考
これまでM.フーコーの『監視と処罰』における理解に大きく影響されてきたJ.ベンサムの監視プランであるパノプティコンについて、この構想の内容およびそれが成立した社会的文脈等を考察することによって、フーコーが着目した監視の内面化装置とは違う施設経営論の観点から、ベンサムのパノプティコンを捉えなおしたもの。そのことを通して個人の利益追求を社会の秩序維持へとつないでいくベンサムの社会統治論の特質を描き出した。
流通経済大学論集
第37巻
(第2号
2002