学級のオペレーション史へ向けて
教育思想史学会第9回大会のシンポジウム「学級の思想」に対するコメント論文である。近年問題になっている学級崩壊現象を受けて、学級とはいったい何かということについて、歴史的・システム論的・現象学的に議論された。それらの論点を批判的に検討したものである。特に学級の成立に関して、個人化のモメントと個人が位置づく場としての全体の枠組みとが有機的に関連づけられて同時に成立することと定義し、そうした意味での学級の成立時期は新教育の時期であるという新しい知見を得た。
近代教育フォーラム
教育思想史学会
(第9号
2000