(第5章「骨相学の教育論的展開−心
理学の主戦場としての教育−」69-83頁
担当)心理学史の中では「えせ科学」
として無視されてきた骨相学が、実は
心理学の発展を裏面で支えていたこと
を指摘し、さらに、骨相学は教育と結
びつくことで広汎に流布したことを論
じたものである。頭蓋骨の形によって
その人の気質を判断しようとする骨相
学は、気質の改良可能性を標榜する骨
相学的教育論と結びつくことで人々に
受け入れられた。反対に教育も、何を
どう教育するかという科学的根拠とし
て骨相学を利用し、教育の必要性を骨