「青年期の表現の多様性を受け止めるための学習指導の研究」を主題として、東京都教育研究員としての1年間の研究を通して、より深い表現や鑑賞の活動を通して美的感性を高めるとともに、生涯にわたって美術を愛好する心情を育て、将来、生活の中で何らかの形で美術との関わりを持ち続ける心を育てるという、高等学校 芸術(美術)の目標を達成するための方策を探った。自我の確立期にある青年期の生徒が表現や鑑賞に求めているものが何かを正確に受け止めることや、題材や素材に対する生徒の興味・関心の多様性等を教師はどのように受け止め生徒一人一人の制作意欲の向上につなげていくかなどは、美術科の授業を構成するうえで重要なことと考えられるため、生徒の意識調査を実施するとともに、授業実践を通してこの主題の解明に当たった。分担執筆部分:主題設定の理由、生徒の実態調査、及び授業研究「校舎の配色をデザインする」について執筆した。